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由来
「大器晩成」は、中国の思想家・老子の言葉をまとめた『老子』第四十一章に由来する。原文には「大方無隅、大器晩成」(大きな四角形には角がなく、大きな器はできあがるまでに時間がかかる)とあり、本当にすぐれた才能や人物ほど、世に認められるまでに長い年月を要するという考え方を述べている。日本でも早くから使われており、精選版日本国語大辞典は菅原道真の『菅家文草』(900年頃)にある「四十二年初及第、応知大器晩成人」(四十二歳で初めて及第した人を、大器晩成の人と知るべきだとたたえた句)を用例に挙げている。なお一部の解説は、1973年に出土した馬王堆漢墓帛書の『老子』ではこの部分が「大器免成」(大きな器は完成しない)と書かれており、もとは現在と異なる意味だった可能性を紹介しているが、辞典類はこの点に触れていない。現在の辞典の語釈は通行本の「晩成」に基づいており、若いうちに芽が出なくても焦る必要はない、という励ましの言葉として広く使われている。
例文
- 「自分は大器晩成型だと思っています」と面接で語り、長期的な成長意欲を伝えた。
- 若い頃は目立たなかった選手が、大器晩成で数年後にリーグを代表する存在になった。
- 「彼は大器晩成のタイプだから、今は焦らず見守ろう」と監督が話した。
- 卒業文集に「大器晩成、これからが本番だと思っています」と書いた。
類義語・対義語
「遅咲き」が花が咲く時期の比喩にとどまる口語的な表現であるのに対し、「大器晩成」は『老子』に由来する思想的な背景を持ち、単に時期が遅いだけでなく「大きな器だからこそ完成に時間がかかる」という、器の大きさそのものへの評価を含意する。辞典や解説が対義の関係として広く挙げるのは「栴檀は双葉より芳し」で、大成する人は幼いころから並外れたところがあるという逆向きの見方を表す。どちらも「すぐれた人物」を前提にしており、才能が早く現れるか遅く現れるかの違いを言い分けている。
こんなシーンで使う
今はまだ結果が出ていない、あるいは周囲より成長が遅く見える人を励ます場面で使いやすい言葉で、監督やコーチが選手を見守る文脈、または自分自身の可能性を謙虚に語る場面に向く。ただし自分に対して使う場合、実績がまったく伴わないまま多用すると単なる言い訳に聞こえるおそれがあるため、努力を続けている前提を添えて使うのが望ましい。成果が出ないことの弁解として使うのは避けたい、という注意は小学館の HugKum などの解説でも繰り返し挙げられている。面接で「自分は大器晩成型です」と言うと、面接官には「今は結果が出ていない」という自己申告にも聞こえるため、時間をかけて伸びた具体的な経験を先に示し、その締めくくりに添える程度がちょうどよい。早熟型の成功を語る場面には合わない。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 大器晩成の類義語は?
- 遅咲き
- 大器晩成の由来は?
- 「大器晩成」は、中国の思想家・老子の言葉をまとめた『老子』第四十一章に由来する。原文には「大方無隅、大器晩成」(大きな四角形には角がなく、大きな器はできあがるまでに時間がかかる)とあり、本当にすぐれた才能や人物ほど、世に認められるまでに長い年月を要するという考え方を述べている。