不易流行(ふえきりゅうこう)
時代が変わっても変わらない本質(不易)と、その時々で移り変わる新しさ(流行)とを、対立させずに根本で一つのものとして捉える考え方。江戸時代の俳人・松尾芭蕉が俳諧の理念として説いたとされる。
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そのまま使える例文
年頭の挨拶で「不易流行という言葉があります。変えてはいけないものと変えなければならないものを、今年は一つずつ名指ししていきます」と述べた。
深掘りに備える — 由来
松尾芭蕉が俳諧の理念として説いたとされるが、芭蕉自身の書き残したものに「不易流行」の語が確認できるわけではなく、門弟の記録を通じて伝わっている。向井去来の『去来抄』(1702〜04年頃成立)には「蕉門に千歳不易の句、一時流行の句と云ふ有り。
聞かれたら: 「向井去来『去来抄』に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。
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松尾芭蕉が俳諧の理念として説いたとされるが、芭蕉自身の書き残したものに「不易流行」の語が確認できるわけではなく、門弟の記録を通じて伝わっている。向井去来の『去来抄』(1702〜04年頃成立)には「蕉門に千歳不易の句、一時流行の句と云ふ有り。是を二つに分けて教へ給へる。其の元は一つ也」とあり、服部土芳の『三冊子』には「師の風雅に、万代不易あり、一時の変化あり。この二つにきはまり、その本一つなり」と記される。ブリタニカ国際大百科事典は、元禄2年(1689年)の『おくのほそ道』の旅の後、その年の冬頃から芭蕉が門人に説き始めたとする。一方で日本大百科全書は、晩年の芭蕉が提起したものとしつつ、芭蕉自身が直接説いた例は見当たらないと注記しており、いつ誰にどう説かれたのかは確定していない。「不易」は時代を超えて変わらないもの、「流行」はその時々で移り変わるものを指すが、この語の要は二つを並べたことではなく、両者の根本は一つだと言い切った点にある。『三冊子』はその一つを「風雅の誠」と呼ぶ。
似た語と間違えない
「温故知新」が古いものを調べ直して新しい知見を得るという学びの手順を語るのに対し、この語は変えないものと変えるものを見分ける判断のほうに重心がある。「守破離」が型を守る・破る・離れるという段階の順序を示すのに対し、不易流行は順序ではなく、同時に成り立つ二つの面として捉える点が違う。
対義語: 旧態依然、因循姑息
こんなシーンで使う
年頭・就任・記念式典など、これから何を守り何を変えるかを宣言するスピーチに向く。聴衆には「変化を煽るだけでも守旧に回るだけでもない人」と映りやすい。ただし言葉だけを掲げると、どちらとも取れる便利な言葉として受け流される。「これが不易、これが流行」と具体を一つずつ名指しして初めて意味を持つ。もとは俳諧の理念であり、経営や組織の話に転用した使い方なので、由来に触れるときは「俳諧の言葉を借りれば」と断ると正確になる。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 不易流行の類義語は?
- 温故知新、守破離、継往開来
- 不易流行はどんな場面で使いますか?
- スピーチで使うとき
- 不易流行の由来は?
- 松尾芭蕉が俳諧の理念として説いたとされるが、芭蕉自身の書き残したものに「不易流行」の語が確認できるわけではなく、門弟の記録を通じて伝わっている。向井去来の『去来抄』(1702〜04年頃成立)には「蕉門に千歳不易の句、一時流行の句と云ふ有り。