颯爽(さっそう)
人の姿や態度、身のこなしがきびきびと引き締まっていて、見ている側にさわやかな印象を与えるさま。「颯」はもともと風がさっと吹く音を表す字で、風が通り抜けたような速さと迷いのなさが、そのまま人の動きの形容になっている。
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そのまま使える例文
表彰式の挨拶で「彼女は初戦から決勝まで、いつも颯爽とコートに入ってきました」と述べた。
深掘りに備える — 由来
「颯」は風がさっと吹くことを表す字で、説文解字は「風聲なり」とし、普及版字通も訓義に「かぜふく、かぜの吹く音」を挙げる。「爽」は説文解字に「明らかなり」とあり、あきらか・すがすがしいの意。
聞かれたら: 「杜甫『丹青引贈曹将軍覇』「褒公鄂公毛髪動、英姿颯…に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。
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「颯」は風がさっと吹くことを表す字で、説文解字は「風聲なり」とし、普及版字通も訓義に「かぜふく、かぜの吹く音」を挙げる。「爽」は説文解字に「明らかなり」とあり、あきらか・すがすがしいの意。この二字が人の姿の形容として結びついた早い例が、唐の杜甫の詩にある。『丹青引 曹将軍覇に贈る』の一節「褒公鄂公毛髪動、英姿颯爽猶酣戦」——褒公も鄂公も髪が動くばかりで、その英姿は颯爽として、今まさに激戦のただ中にいるかのようだ。色あせていた凌煙閣の功臣像を画家の曹覇が描き直した、その出来ばえを讃えた句で、四字熟語「英姿颯爽」の出典でもある(この句は「来酣戦」に作る本もある)。杜甫は『画鶻行』の冒頭でも「高堂見生鶻、颯爽動秋骨」と、絵に描かれた鶻に同じ語を当てている。どちらも、描かれた姿が見る者にどう迫ってくるかを言う場面で使われている点が共通する。日本語の文献では、精選版日本国語大辞典が『玉山先生詩集』(一七五四年)の「蒼鷹独立不下、颯爽英姿残日愁」を早い用例に挙げる。
似た語と間違えない
「凛々しい」「凛然」が止まっている姿の引き締まりを言うのに対し、「颯爽」は動いているところに使う——現れる、歩く、駆け抜ける。「溌溂(生気溌溂)」が内から湧く元気そのものを指すのに対し、颯爽はその元気が外からどう映るかに重心がある。「快活」が表情や話しぶりの明るさを言うのに対し、颯爽には「颯」の字が持つ速さと、迷いのなさが含まれる。
対義語: 意気消沈、鈍重
こんなシーンで使う
人を紹介する挨拶、送別や表彰のスピーチ、人物を描く文章に向く。聞き手には「動きに迷いがなく、見ていて気持ちのいい人」という像が届く。ただしこの語は、デジタル大辞泉の語釈が「見る人にさわやかな印象を与えるさま」と書くとおり、見る側から人を描く語である。杜甫の用例が絵の中の功臣や鷹であり、辞書の用例も「颯爽たる風姿」「颯爽と歩く」と三人称の姿を指すように、主語は基本的に自分ではない。だから面接やESで「私は颯爽と行動します」と書くと、自分の見え方を自分で採点している形になりやすく、使うなら「颯爽と見える人になりたい」と目標の側に置くか、尊敬する人を語る言葉として使いたい。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 颯爽の類義語は?
- 生気溌溂、意気軒昂、凛然
- 颯爽の由来は?
- 「颯」は風がさっと吹くことを表す字で、説文解字は「風聲なり」とし、普及版字通も訓義に「かぜふく、かぜの吹く音」を挙げる。「爽」は説文解字に「明らかなり」とあり、あきらか・すがすがしいの意。