悠然(ゆうぜん)
慌てず、ゆったりと余裕を持って構えている様子。急かされる状況でも歩調が変わらず、心のどかに事へ向かう態度を指す。
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そのまま使える例文
送別の挨拶で「締切が重なった週ほど彼は悠然としていて、まず順番を決めるところから始めました」と述べた。
深掘りに備える — 由来
特定の故事に一語で結びつく語ではないが、来歴は漢籍まではっきりたどれる。普及版字通は「悠然」の字義を「心のどかなさま」とし、晋の陶潜(陶淵明)『飲酒』二十首その五の「采菊東籬下、悠然見南山」——東の垣根のもとで菊を採り、悠然として南山を見る——を挙げる。
聞かれたら: 「陶潜『飲酒』二十首其五「采菊東籬下、悠然見南山」に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。
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特定の故事に一語で結びつく語ではないが、来歴は漢籍まではっきりたどれる。普及版字通は「悠然」の字義を「心のどかなさま」とし、晋の陶潜(陶淵明)『飲酒』二十首その五の「采菊東籬下、悠然見南山」——東の垣根のもとで菊を採り、悠然として南山を見る——を挙げる。役人勤めを退いて田園に帰った作者が、俗世の喧噪から離れた暮らしの一場面を描いた句で、この語が初めから「急がない心の状態」と結びついていたことが分かる。精選版日本国語大辞典も「悠然」の項の参考に〔陶潜‐飲酒詩〕を挙げ、語義を「物事に動じないでゆったりしているさま。ゆっくりとしたさま」とする。日本語の文献での早い例は同辞典が引く『経国集』(八二七年)一三の「泉石老の将に至るを知らず、悠然として徒らに去来の春に任す」で、平安初期の漢詩文にすでに用いられていた。『太平記』(一四世紀後半)三五の「岐山の麓へ迯去て、悠然として居給ける」では、追われる身の人物の態度を言う語として使われている。字の側では、「悠」は心に攸を添えた形声字で、説文解字は「憂ふるなり」と釈すが、『詩経』では「悠悠」がはるかに遠いさまの意でも読まれ、後世はこちらの系統が「ゆったり」の語感につながっている。
似た語と間違えない
「泰然」が圧のかかった状況で構えが崩れないことに重心があるのに対し、「悠然」は圧の有無を問わず、急がない振る舞いそのものを言う。「泰然自若」が動揺すべき事態が実際に起きている場面を強く示すのに対し、悠然はふだんの歩調にも使える。「悠々自適」が勤めを離れて思いのままに暮らす境遇まで含むのに対し、悠然は境遇ではなく、その場での態度だけを指す。
対義語: 齷齪、周章狼狽
こんなシーンで使う
二字で短く言い切れるので、書き初めやチームの合言葉、人の落ち着きを称える挨拶に置きやすい。聞き手には「急かされても歩調が変わらない人」という像が届く。ただしこの語が指すのは急がない振る舞いのほうで、そこで何を判断したかは含まない。面接やESで自分に使うと「動きが遅い」「危機感がない」と読まれる余地があるため、落ち着いていた事実で止めず、先に確認したこと・後回しにしたことまで続けたい。「悠然と」「悠然たる」と用いる語で、名詞のように「私の悠然」とは言わない。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 悠然の類義語は?
- 泰然、泰然自若、悠々自適
- 悠然の由来は?
- 特定の故事に一語で結びつく語ではないが、来歴は漢籍まではっきりたどれる。普及版字通は「悠然」の字義を「心のどかなさま」とし、晋の陶潜(陶淵明)『飲酒』二十首その五の「采菊東籬下、悠然見南山」——東の垣根のもとで菊を採り、悠然として南山を見る——を挙げる。