四字熟語

刹那せつな

極めて短い、一瞬の時間。サンスクリット kṣaṇa の音写語で、仏教では時間の最小単位を指す。「一瞬」より詩的な響きがあり、そこで生まれて消えるという無常の含みを帯びる。

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この語を使ってよい場面◎最適 ○使える △注意
スピーチ一瞬の重みを語る掴みに置けるが、その前後の積み重ねを続けたい
スポーツの目標勝負が決まる一瞬を指す語として掲げられる。反復の話とセットで
面接「刹那的」の語感に引かれ、計画性がないと読まれる危険がある
ES文字だけだと刹那主義寄りに読まれるため、賭ける対象を書き添えたい
注意: 「刹那的」「刹那主義」の語感が強く、単独で掲げると「あと先を考えない人」と読まれる余地がある。

そのまま使える例文

スピーチ

壮行会の挨拶で「勝負が決まるのは刹那です。その一瞬に手が出るように、今日まで同じ形を繰り返してきました」と述べた。

書き初めに「刹那」と書き、一本ごとの立ち上がりに全部を置く、という意味を添えて掲げた。
スピーチ退任の挨拶で「判断を迫られた刹那に何を選ぶかに、その組織の性格が出ます」と切り出した。
打球が上がった刹那、外野は一歩も動けなかった。

深掘りに備える — 由来

出典: 『阿毘達磨大毘婆沙論』の時間換算

「刹那」はサンスクリットの kṣaṇa(クシャナ)の音写で、意味を漢語に訳した語ではなく音を漢字で写した語である。そのため「刹」「那」それぞれの字義から意味をたどることはできない。

聞かれたら: 「『阿毘達磨大毘婆沙論』の時間換算に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。

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「刹那」はサンスクリットの kṣaṇa(クシャナ)の音写で、意味を漢語に訳した語ではなく音を漢字で写した語である。そのため「刹」「那」それぞれの字義から意味をたどることはできない。漢訳では「念」と訳されることもある。仏教では時間の最小単位とされ、『阿毘達磨大毘婆沙論』が伝える換算では、120刹那が1怛刹那、60怛刹那が1臘縛、30臘縛が1須臾(牟呼栗多)、30須臾が1昼夜になる。1昼夜は648万刹那という計算で、現代の時間に直せば一刹那はおよそ75分の1秒。ブリタニカ国際大百科事典は0.013秒ほどと書く。ただし長さには諸説あり、指を弾く間に65刹那とする説(『倶舎論』巻十二)、64刹那とする説があり、「一念」を1刹那とするか60刹那とするかも一定しない。日本語では早くから和文に取り込まれ、精選版日本国語大辞典は『宇津保物語』(970〜999年頃)俊蔭の「文殊、獅子にのりて刹那のあひだに到りて」を初出例に挙げる。近代には「刹那的」の形が現れ、同辞典は夏目漱石『明暗』(1916年)を、時間の短さの意の初出例として挙げている。

似た語と間違えない

刹那極めて短い、一瞬の時間。
一瞬
瞬間
須臾
瞬時

「一瞬」が日常語として時間の短さをそのまま指すのに対し、刹那は仏教の時間論を背負っており、短さだけでなく「そこで生まれて消える」という無常の含みが残る。「須臾」も同じ仏典の単位だが、こちらは一昼夜の三十分の一=およそ48分にあたる「しばらくの間」で、刹那とは桁が違う。「瞬間」がある時点を客観的に指す中立な語であるのに対し、刹那は語り手がその一点をどう感じたか(かけがえのなさ・儚さ)まで運ぶ。

対義語: 永遠、悠久、久遠

こんなシーンで使う

二字で短く、響きに余韻があるので、書き初めやスピーチの掴みに置きやすい。聞き手には「一瞬に集中する人」という像が届くが、同時に「刹那的」「刹那主義」——あと先を考えず今の快楽に流れる——の語感を思い出す人もいる。掲げるなら、その刹那のために何を積んだのか(準備・反復)を必ず並べて、その場しのぎの話ではないことを示したい。面接やESで座右の銘として一語だけ出すのは避けたい。行動の裏付けを聞く前の面接官には、計画性のなさと読まれる余地が残る。

以下のテーマ・シーンでよく使われます。

よくある質問

刹那の類義語は?
一瞬、瞬間、須臾、瞬時
刹那の由来は?
「刹那」はサンスクリットの kṣaṇa(クシャナ)の音写で、意味を漢語に訳した語ではなく音を漢字で写した語である。そのため「刹」「那」それぞれの字義から意味をたどることはできない。
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