四字熟語

乾坤一擲(けんこんいってき)

運命をかけて一か八かの大勝負に出ること。さいころを一度投げ、天が出るか地が出るかに賭ける意から。

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この語を使ってよい場面◎最適 ○使える △注意
◎スポーツの目標一度きりの大一番に向けた覚悟を示せる。座右の銘にする選手も多いと辞典が記す
△面接博打の連想が付き、堅実さを問われやすい。準備の裏付けを添えること
注意: 原詩は「一擲乾坤を賭す」で、四字の形は語順を入れ替えたもの。博打の連想があるため、面接では準備の裏付けを。

そのまま使える例文

この一戦を乾坤一擲の勝負と位置づけ、持てる力のすべてを出し切ると部員の前で宣言した。

社運をかけた新製品の発売は、経営陣にとってまさに乾坤一擲の決断だった。
スポーツ新年の書き初めで「乾坤一擲」と書き、大会までの三か月は一日も練習を休まないと決めた。
乾坤一擲の思いで出した企画は通らなかったが、準備した資料は次の提案で生きた。

深掘りに備える — 由来

出典: 韓愈「過鴻溝」

出典は唐の詩人・韓愈の詩「過鴻溝」とされる。日本大百科全書(ニッポニカ)、四字熟語を知る辞典、四字熟語辞典オンラインがいずれも韓愈の作を挙げている。

聞かれたら: 「韓愈「過鴻溝」に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。

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出典は唐の詩人・韓愈の詩「過鴻溝」とされる。日本大百科全書(ニッポニカ)、四字熟語を知る辞典、四字熟語辞典オンラインがいずれも韓愈の作を挙げている。維基文庫(『昌黎先生集』所収)で確認した全文は「龍疲虎困割川原、億萬蒼生性命存。誰勸君王回馬首、真成一擲賭乾坤」。付された注によれば、元和12年(817年)に裴度に従って蔡を討った帰途、汴に入って鴻溝を過ぎたときの作で、漢の4年に劉邦と項羽が鴻溝を境に天下を東西に分けた故地を詠む。龍と虎が疲れ果てて境を分け、多くの人の命が救われたのに、誰が劉邦に馬首を返して攻めるよう勧めたのか、まさに天地を賭けた一投だ、という詩意になる。ここで注意したいのは、原詩の語順が「一擲、乾坤を賭す」であり、「乾坤一擲」という四字の形はそれを入れ替えたものだという点である。四字熟語辞典オンラインも異形に「一擲乾坤」を挙げる。「乾坤」は天地、「一擲」はさいころを一回投げることで、日本国語大辞典が挙げる最初期の実例は小泉三申『新版由比正雪』(1912年)である。

似た語と間違えない

乾坤一擲運命をかけて一か八かの大勝負に出ること。
一か八か
伸るか反るか

辞典の類語欄が挙げる「一か八か」「伸るか反るか」は結果の不確かさに重心があり、日常の会話でも気軽に使える。乾坤一擲は運命や天下を賭けるという規模と決意に重心があり、軽い賭けには大げさに響く。四字熟語辞典オンラインは類義語に「一六勝負」を挙げるが、一般にはなじみが薄い。「背水の陣」は退路を断って臨む状況を言う別の語で、辞典の類義欄には並ばない。対義語は辞典類で確認できなかった。

こんなシーンで使う

聞く側には、覚悟の大きさがまず伝わる。四字熟語を知る辞典が、スポーツ選手の座右の銘になっていると記すとおり、試合前の宣言や書き初めのように勝負の一点に気持ちを集める場で強く響く。反面、「失敗すれば全てを失う賭け」という博打の連想が付くため、面接やESでは堅実さに欠ける人と見られかねず、日々の継続を語りたい場面には合わない。使うなら、賭けの前にどんな準備をしたかを添えて、無謀ではなく勝算ある勝負だったと伝えると誤解を避けられる。字面が難しく読み違いも多いので、聴衆には言葉の意味も一言添えたい。

以下のテーマ・シーンでよく使われます。

よくある質問

乾坤一擲の類義語は?
一か八か、伸るか反るか
乾坤一擲の由来は?
出典は唐の詩人・韓愈の詩「過鴻溝」とされる。日本大百科全書(ニッポニカ)、四字熟語を知る辞典、四字熟語辞典オンラインがいずれも韓愈の作を挙げている。
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