四字熟語

佳人薄命(かじんはくめい)

美しい女性は、とかく不幸な運命や短命に見舞われやすいということ。

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この語を使ってよい場面◎最適 ○使える △注意
△スピーチ追悼の文脈でのみ。祝いの席や存命の人には使わない
注意: 存命の人に向けて使うと、病や死を先回りして告げる失礼な言葉になる。祝いの席には使わない。

そのまま使える例文

講演で「佳人薄命という言葉はあるが、それは美しさを惜しむ側の感傷にすぎない」と話した。

追悼記事では、三十代で世を去った画家を佳人薄命と呼ぶ書き方が並んだ。
若くして亡くなった歌手の生涯を、佳人薄命という言葉で語る人は多い。
存命の相手に「佳人薄命だね」と言ってしまい、場の空気を固くしてしまった。

深掘りに備える — 由来

出典: 蘇軾「薄命佳人」

出典は北宋の蘇軾(一〇三七〜一一〇一年)の七言詩「薄命佳人」。末尾の「自古佳人多命薄、閉門春尽楊花落」(古より佳人は多く命薄し、門を閉じ春尽きて楊花落つ)に由来する(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典がこの詩を出典に掲げ、維基文庫所収の原文でも確認できる)。

聞かれたら: 「蘇軾「薄命佳人」に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。

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出典は北宋の蘇軾(一〇三七〜一一〇一年)の七言詩「薄命佳人」。末尾の「自古佳人多命薄、閉門春尽楊花落」(古より佳人は多く命薄し、門を閉じ春尽きて楊花落つ)に由来する(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典がこの詩を出典に掲げ、維基文庫所収の原文でも確認できる)。詩は女性の頰や髪、紅をつけない清らかさ、呉の訛りの柔らかさを描いたうえで、結びの二句で「美しい人は昔から運に恵まれないことが多い」とその境遇のはかなさに筆を向ける。「佳人」は容姿や品位のすぐれた女性、「薄命」は寿命や運勢が薄いことで、句の「命薄」を入れ替えて四字にした形である。中国語でも成語として通用し、台湾教育部『重編国語辞典修訂本』は明代の戯曲、謝讜『四喜記』第十七齣の「端的是佳人薄命断親縁」を書証に挙げる。日本語では、ことわざを知る辞典によれば四字熟語の形で確認できる用例は明治前期以降で、辞書が引く用例は矢田挿雲『江戸から東京へ』(一九二一年)、太宰治『懶惰の歌留多』(一九三九年)、武田泰淳『才子佳人』(一九四六年)である(精選版日本国語大辞典・四字熟語を知る辞典・ことわざを知る辞典)。現在は「美人薄命」の形で使われることも多く、こちらは末広鉄腸『雪中梅』序(一八八六年)の「美人薄命にして才子多病なり」が早い用例として挙がる(精選版日本国語大辞典)。

似た語と間違えない

佳人薄命美しい女性は、とかく不幸な運命や短命に見舞われやすいということ。
美人薄命
紅顔薄命

「美人薄命」は同じ意味をより平易な字で言った形で、デジタル大辞泉は「佳人薄命に同じ」と立て、精選版日本国語大辞典・四字熟語を知る辞典・四字熟語辞典オンラインも互いを類語に挙げる。現在はこちらのほうが通りがよく、口頭ではまず「美人薄命」が選ばれる。「紅顔薄命」は若々しい美しさに焦点があり、四字熟語辞典オンラインが類義語に挙げるほか、台湾教育部の成語典も「紅顔薄命」を「美人命薄」と同義で立てるが、日本の国語辞典には見出しが少ない。「才子多病」は才能ある男性は病弱だという嘆きで、ことわざを知る辞典は佳人薄命の男性版の対として、四字熟語辞典オンラインは類義語として挙げる。デジタル大辞泉の類語欄は「甘井先ず竭く」(うまい水の井戸ほど先に涸れる)を並べるが、他の辞典は結びつけていない。「佳人薄命」の「佳人」は容姿だけでなく品位のすぐれた女性も指すため、外見の話に限られない点が「美人薄命」との違いである。

こんなシーンで使う

亡くなった人を悼む文章や回顧の文脈で使われる語で、読み手には「その短い生涯を惜しんでいる」という情として届く。一方、存命の人に向けて言えば病や死を先回りして告げるような失礼な言葉になり、祝いの席や面接にはまったく向かない。「美しいから不幸になる」という因果に裏付けはなく、断定して使えば聞き手には偏見の表明と取られる。追悼のスピーチで使うなら、故人の美しさではなく「惜しまれる早さ」に重心を置き、「佳人薄命と申しますが」と前置きして事績に移るのが無難で、容姿を品評したように聞こえる言い回しは避ける。「薄命」は短命だけでなく運に恵まれないことも指すため、若くして亡くなった人だけでなく、才能に恵まれながら報われなかった女性の生涯を評する文脈でも使われる。「佳人」は女性を指す語なので男性には使わず、男性について似た嘆きを言うときは「才子多病」が対に置かれる。読みは「かじんはくめい」で、「けいじん」ではない。

以下のテーマ・シーンでよく使われます。

よくある質問

佳人薄命の類義語は?
美人薄命、紅顔薄命
佳人薄命の由来は?
出典は北宋の蘇軾(一〇三七〜一一〇一年)の七言詩「薄命佳人」。末尾の「自古佳人多命薄、閉門春尽楊花落」(古より佳人は多く命薄し、門を閉じ春尽きて楊花落つ)に由来する(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典がこの詩を出典に掲げ、維基文庫所収の原文でも確認できる)。
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