偕老同穴(かいろうどうけつ)
夫婦が共に老いるまで仲むつまじく暮らし、死んだ後も同じ墓に入ることを誓うほどの深い夫婦愛。結婚の祝辞などで、生涯連れ添う夫婦の契りを言う。
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そのまま使える例文
結婚披露宴の主賓挨拶で「偕老同穴、共に白髪になるまで歩まれるお二人の門出を心からお祝いします」と述べた。
深掘りに備える — 由来
出典は中国最古の詩集『詩経』。デジタル大辞泉と日本大百科全書は、邶風「撃鼓」の「偕老」と王風「大車」の「同穴」を続けた語とする(四字熟語辞典オンラインは「大車」のみを掲げる)。
聞かれたら: 「『詩経』邶風「撃鼓」に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。
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出典は中国最古の詩集『詩経』。デジタル大辞泉と日本大百科全書は、邶風「撃鼓」の「偕老」と王風「大車」の「同穴」を続けた語とする(四字熟語辞典オンラインは「大車」のみを掲げる)。「撃鼓」の第四章は「死生契闊、与子成説。執子之手、与子偕老」(死生契闊、子と説を成す。子の手を執りて、子と偕に老いん)、「大車」の第三章は「穀則異室、死則同穴。謂予不信、有如皦日」(生きては則ち室を異にするも、死しては則ち穴を同じくせん)で、字句は維基文庫の原文で照合した。原典に「偕老同穴」の四字が並んでいるわけではない。「撃鼓」は戦に駆り出された兵士が約束を思い返す詩と解されることが多く、「大車」は死後は同じ墓に入ろうと太陽にかけて誓う言葉で終わる。ただし毛詩序は「大車」を男女の淫奔を風刺した詩と読み、日本大百科全書はこれを理由に「同穴」を「偕老」に続けるのは不適とする説も紹介している。「偕老」の語は『詩経』のほかの詩にも見え、台湾教育部『成語典』は「白頭偕老」の典拠に鄭風「女曰鶏鳴」の「宜言飲酒、与子偕老。琴瑟在御、莫不静好」を挙げる(維基文庫で確認)。同辞典にも『重編国語辞典修訂本』にも「偕老同穴」の見出しは無い。日本での早い用例は、精選版日本国語大辞典によれば『言泉集』(一一九〇〜九九年)の「偕老同穴之契無変」で、古くは「かいろうとうけつ」とも読んだ。深海にすむ海綿動物の和名「カイロウドウケツ」は、もとは体内の胃腔に雌雄一対ですみつくドウケツエビに付けられた名で、のちに海綿のほうを指すようになった(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典・日本大百科全書)。
似た語と間違えない
辞典が類義語として挙げるのは「比翼連理」で、四字熟語辞典オンラインが類義語欄に置き、四字熟語を知る辞典も披露宴で同じように使われる言い回しとして並べている。四字熟語辞典オンラインはこのほか「琴瑟相和」「鴛鴦之契」「鳳凰于飛」なども類義に挙げるが、ほかの辞典は偕老同穴と結びつけていない。「比翼連理」は白居易「長恨歌」の比翼の鳥・連理の枝にもとづき、離れがたく結ばれた男女の情愛を描く。「琴瑟相和」は琴と瑟の音が合うように夫婦の日々の暮らしが調和していることに重心がある。「偕老同穴」は共に老い、死後も同じ墓に入るという、生涯を越えた契りの長さに重心がある。対義語を立てている辞典は見当たらない。
こんなシーンで使う
結婚披露宴の主賓挨拶や、金婚式・銀婚式の祝辞で、生涯連れ添う二人を祝う語として格式よく収まる。四字熟語を知る辞典も、披露宴で使われる文句の「極めつけ」と評している。聞き手には二人の将来を真剣に祝う姿勢が伝わる一方、同辞典は古風に響くことにも触れている。「同穴」は同じ墓に入ることを指すため、意味を知った聞き手が祝いの席で死を連想することもある。使うなら「共に白髪になるまで」と言い添えると、祝福の意図がまっすぐ届く。「偕」は日常で見ない字なので、印刷物では読み仮名を振ると親切である。夫婦になる二人・夫婦である二人以外の関係には使わない。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 偕老同穴の類義語は?
- 比翼連理
- 偕老同穴の由来は?
- 出典は中国最古の詩集『詩経』。デジタル大辞泉と日本大百科全書は、邶風「撃鼓」の「偕老」と王風「大車」の「同穴」を続けた語とする(四字熟語辞典オンラインは「大車」のみを掲げる)。