鵬程万里(ほうていばんり)
想像上の大鳥・鵬が万里の彼方まで飛んでいくように、この先に広がる遠大で希望に満ちた前途。もとは、鵬の飛ぶ道のりのように、はるかに遠い道のりそのものを指す。
最終更新日:
そのまま使える例文
卒業式の式辞で、校長は「鵬程万里、それぞれの道で大きく羽ばたいてください」と卒業生を送り出した。
深掘りに備える — 由来
出典は『荘子』逍遥遊とされる。ただし「鵬程万里」の四字がそのまま原典に並んでいるわけではなく、そこに描かれた鵬の飛行から生まれた言葉である。
聞かれたら: 「『荘子』逍遥遊に由来する言葉です」と出典を一言添えられると強い。
由来の全文を読む
出典は『荘子』逍遥遊とされる。ただし「鵬程万里」の四字がそのまま原典に並んでいるわけではなく、そこに描かれた鵬の飛行から生まれた言葉である。逍遥遊の冒頭では、北の果ての海にすむ鯤という大魚が鵬という鳥に姿を変える。その背は幾千里あるかわからず、飛び立てば翼は天に垂れこめる雲のようだという。鵬が南の果ての海へ移るときには「水に撃つこと三千里」、つむじ風に乗って九万里の高さまで舞い上がり、六か月吹く風に乗って去っていくと語られる。この壮大な飛行から、鵬の飛んでいく道のりを表す「鵬程」が、はるかに遠い道のりの意味で使われるようになった。「程」は道のり、「万里」は非常に遠いことのたとえである。日本では、室町時代初期の禅僧・絶海中津の詩集『蕉堅藁』(1403年)に「鵬程九万」の句が見え、明治期には坪内逍遥も「万里の鵬程」という言い方をしている。
似た語と間違えない
「前途洋々」は行く先が広々と明るく開けていることに重心があるのに対し、「鵬程万里」は道のりの遠さと志のスケールの大きさに重心があり、遠くへの旅立ちや大きな事業の門出に向く。
対義語: 前途多難
こんなシーンで使う
卒業式の式辞や海外赴任・留学の送別会で、遠くへ旅立つ人や大きな志を抱く人を送り出す言葉として格調高く収まる。聞き手には、送り出す側が相手の未来を大きなスケールで信じているという思いが伝わる。一方で、耳で聞いただけでは字も意味も浮かびにくい難しい語なので、「大鳥の鵬が万里を飛ぶように」と一言添えないと聞き流されやすい。面接などで自分の将来を「鵬程万里」と言うと大げさに聞こえるため、基本は他人の門出に向けて使う。
以下のテーマ・シーンでよく使われます。
よくある質問
- 鵬程万里の類義語は?
- 前途洋々、前程万里、鵬霄万里、前途多望
- 鵬程万里の由来は?
- 出典は『荘子』逍遥遊とされる。ただし「鵬程万里」の四字がそのまま原典に並んでいるわけではなく、そこに描かれた鵬の飛行から生まれた言葉である。