四字熟語

愛別離苦あいべつりく

愛する人といずれ別れなければならない、避けられない苦しみ。仏教が説く四苦八苦のひとつ。

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由来

仏教の術語で、八苦のひとつ。生・老・病・死の四苦に、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦の四つを加えたものを八苦と呼ぶ。釈迦が最初の説法で示した四諦のうち、苦諦の内訳として説かれたものと伝えられ、この八苦の枠組みは南伝大蔵経の律蔵大犍度など初期の経典にさかのぼる。意味は「愛するものと別離する苦しみ」で、死別に限らず生き別れも含み、さらに愛する存在と一緒にいられないという状態そのものまで指すとされる(新纂浄土宗大辞典)。『大般涅槃経』には、愛別離苦を諸々の苦しみの根本に置く一節が引かれている。中国の故事や特定の人物の発言に由来する多くの四字熟語と違い、経典の中で苦の分類名として成立した語であり、「誰の言葉か」を特定できる種類の出典を持たない。

例文

  1. 追悼の挨拶で「愛別離苦と申しますが、覚悟していてもなお堪えるものです」と述べた。
  2. 卒業式で担任が「愛別離苦は誰にも避けられません。だからこそ、別れは次に会うための区切りでもあります」と語った。
  3. 転勤で家族と離れて暮らすことになり、愛別離苦という言葉を初めて実感した。
  4. その小説は、愛別離苦をどう受け止めるかという一点をめぐって進む。

類義語・対義語

「会者定離」が、会った者はいつか必ず離れるという法則そのものを述べるのに対し、「愛別離苦」はその別れが苦しみとして人に降りかかる側面に重心がある。「生者必滅」は死という一点に限られるが、愛別離苦は生き別れも含む。八苦の中では、憎い相手と会わねばならない苦しみを指す「怨憎会苦」と組になる位置にある。

こんなシーンで使う

別れのつらさを、自分ひとりの感情ではなく「誰にも避けられない苦しみ」として言い直せる語。弔辞や送別の挨拶で使うと、聞き手にとっては自分の悲しみも同じ枠に入るため、慰めとして届きやすい。ただし仏教語なので、場や相手の宗教的な背景は選ぶ。失恋や短期の別離のような軽い場面に当てると、聞き手には大げさに響く。

以下のテーマ・シーンでよく使われます。

よくある質問

愛別離苦の類義語は?
会者定離、生者必滅
愛別離苦の由来は?
仏教の術語で、八苦のひとつ。生・老・病・死の四苦に、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦の四つを加えたものを八苦と呼ぶ。
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