四字熟語

右往左往(うおうさおう)

あわてて右へ行ったり左へ行ったりして、混乱すること。どうすればよいか分からず、うろたえて動き回るさまをいう。

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由来

この語の漢籍上の出典は特定されていない。辞典が示すのは日本語での古い用例で、精選版日本国語大辞典は、副詞として「右往左往に」の形で使った例に『平治物語』(1220頃か)上の「大内には六波羅よりよするとて兵ども右往左往にはせちがひ」を、混乱して秩序のないさまの例に『宗長手記』(1522‐27)下の「右往左往の体」を挙げる。「うおうざおう」とも読み、「往」は「行く」の意とされる(四字熟語を知る辞典)。古くは「に」を伴う副詞の形が中心で、現在は「する」を伴う動詞的な用法が多い。右と左を対にして動きの定まらなさを強めた語と読めるが、成り立ちについて辞典は説明していない。 日本国語大辞典の二つの例は、前者が戦乱で兵が入り乱れる場面、後者が都の騒ぎを嘆く記述で、いずれも大勢が秩序なく動くさまを描く。四字熟語を知る辞典の使用例(平出修『逆徒』、宇野千代『刺す』)も、人の群れや事業の迷走を指している。

例文

  1. 面接で「想定外の事態が起きても、右往左往せずに、まず優先順位を書き出すようにしています」と答えた。
  2. 年始の目標発表で、リーダーは「障害が起きても右往左往しない手順書を、今年中に全員で作る」と宣言した。
  3. 停電で会場が真っ暗になり、来場者が出口を探して右往左往した。
  4. 駅の案内表示が急に変わって、観光客が右往左往していた。
  5. 月末の締め日に取引先からの急な変更連絡が重なり、営業部全員が右往左往した。

類義語・対義語

近い「周章狼狽」は、あわてふためく心の乱れに重心がある。右往左往は、体があちこちへ動き回る様子が見える語で、心が静かでも行き先が定まらなければ当てはまる。「東奔西走」も各地を動き回るが、目的のために走る前向きな語で、方向が定まらない右往左往とは逆である。「五里霧中」は状況がつかめず立ち尽くすことで、動き回る右往左往とは動きの有無が違う。辞典は対義語を挙げていない。

こんなシーンで使う

自分や他人の混乱を描く語で、誇れる性質を表す言葉ではない。面接で「右往左往しました」と過去の失敗を語ると正直さは届くが、その後どう立て直したかが続かないと、聞き手には場当たり的に動く人に聞こえる。使いやすいのは「右往左往しないために〜している」と否定形で備えを語る形で、準備している人という印象になる。目上のチームや取引先の様子に使うと、慌てふためいていると言うに等しく失礼になる。座右の銘や目標にそのまま掲げる語ではない。 スピーチで使うなら、「当時は右往左往しましたが」と自分たちの過去の混乱を認める言い方にすると、率直さとして好意的に聞かれやすい。

よくある質問

右往左往の由来は?
この語の漢籍上の出典は特定されていない。辞典が示すのは日本語での古い用例で、精選版日本国語大辞典は、副詞として「右往左往に」の形で使った例に『平治物語』(1220頃か)上の「大内には六波羅よりよするとて兵ども右往左往にはせちがひ」を、混乱して秩序のないさまの例に『宗長手記』(1522‐27)下の「右往左往の体」を挙げる…
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