四字熟語

単刀直入(たんとうちょくにゅう)

前置きをぬきにして、すぐに要点に入ること。遠まわしにせず、問題点に直接触れること。もとは、ただ一人で刀を執って敵陣に切り込むことをいう。

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由来

禅宗の語録に由来する語で、精選版日本国語大辞典は〔景徳伝燈録〕を挙げ、日本での初出の実例として『丱余集』(1409頃)の「単刀直入昏蒙去」を示す。『景徳伝燈録』は宋の道原が1004年に撰した禅宗の法系書である。維基文庫の四部叢刊本では、巻第十二に、興化和尚が弟子たちに示した「是作家戰將、便請單刀直入、更莫如何若何」(腕の立つ者なら、あれこれ言わずに一刀で入ってこい)という言葉が載る。巻第九の潙山霊祐の語にも「單刀趣入」の形がある。禅問答で、段階や理屈を踏まず本質に切り込むことを刀の突入にたとえた表現と読める。「単刀」は一ふりの刀の意で、「短刀直入」と書くのは誤りである。 『丱余集』の例は題に「覚禅人求警策語」とある詩句で、1409年頃の日本の禅の文脈で使われていたことが分かる。

例文

  1. 面接の冒頭で「単刀直入に申し上げますと、御社の海外事業に携わりたいです」と志望動機を切り出した。
  2. 司会は挨拶を短く切り上げ、単刀直入に本題の議案へ入った。
  3. 時間がないので単刀直入にお願いします。来週までに見積もりを出し直してください。
  4. 単刀直入に聞くけど、今度の連休は空いてる?
  5. 新人研修の自己紹介で、講師は単刀直入に「皆さんに三つのことだけ持ち帰ってほしい」と切り出した。

類義語・対義語

「率直」は思うところを偽らず述べる態度で、前置きがあっても成り立つ。単刀直入は話の進め方に重心があり、率直でなくても前置きを省けば当てはまる。外来語の「ストレート」は日常の言い方で、改まった場では単刀直入のほうが収まりがよい。「直截」は表現に回りくどさがないことを指し、文章の評に向く。禅語としての原義は「余計な手順を踏まない」ことで、礼を欠いてよいという意味は含まない。辞典は対義語を挙げていない。

こんなシーンで使う

面接や会議の冒頭で結論から話せる人は、聞き手には話が早く、準備している人に見える。一方、悪い知らせや相手への指摘を「単刀直入に言うと」だけで切り出すと、配慮がないと受け取られる。その場合は、前置きとして単刀直入に言う断りを入れ、そのあとに相手が受け止めるための一言を添えるとよい。人前で「単刀直入に申し上げます」と宣言した以上、結論を先に置かないと、言葉と中身がずれて聞こえる。 文章で書くときは「単刀」を「短刀」にしないことが、読み手の信頼にも関わる。

よくある質問

単刀直入の類義語は?
率直
単刀直入の由来は?
禅宗の語録に由来する語で、精選版日本国語大辞典は〔景徳伝燈録〕を挙げ、日本での初出の実例として『丱余集』(1409頃)の「単刀直入昏蒙去」を示す。『景徳伝燈録』は宋の道原が1004年に撰した禅宗の法系書である。
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