四字熟語

完全無欠(かんぜんむけつ)

不足や欠点がまったくなく、非のうちどころがないこと。「完全」を強めた言い方である。

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由来

この語の漢籍上の出典は特定されていない。精選版日本国語大辞典は「かんぜん(完全)」を強めた言い方とし、初出の実例に植木枝盛『尊人説』(1878)の「都て古の聖人賢智者等の言行を以て完全無欠のものとなし」を挙げる。四字熟語を知る辞典も、同じような意味合いの語を重ねて強調した表現と説明する。どちらも漢籍の典拠には触れていない。字面の似た「金甌無欠」は、日本国語大辞典が『南史』朱异伝の一節を引く別の語で、傷のない黄金のかめにたとえて国家が堅固なことを言う。完全無欠の由来をこの語と結びつける辞典は確認できない。 『尊人説』の例は、古の聖人や賢者の言行を欠けるところのない手本として扱う文脈で、人物や理想を高く祭り上げる使い方がすでに見える。

例文

  1. 面接で「自分が完全無欠だとは思っていません。弱点を自覚して、毎週一つ直すことを続けています」と答えた。
  2. 新製品の発表会で社長は「完全無欠の製品はない。だから出したあとも改善を続ける」と話した。
  3. 完全無欠だと思っていた計画書に、予算欄の数字の誤りが見つかった。
  4. 彼を完全無欠のヒーローのように言うと、本人がいちばん困るだろう。
  5. 部活の引退文集に「完全無欠のチームにはなれなかったが、毎試合の反省を欠かさなかった」と書いた。

類義語・対義語

「完璧」は日本国語大辞典が完全無欠の言い換えに挙げる語で、日常ではこちらのほうが軽く使われる。「万全」は準備や備えに抜けがないことで、人物像には使いにくい。完全無欠は状態や人物の像を言う。字面の近い「金甌無欠」は国家や組織が外から傷つけられず堅固なことを指し、人の人柄には使わない。どの語も、欠けているところがないという評価を人に与える重さがあるため、使う側が根拠を示せるかが問われる。辞典は対義語を挙げていない。

こんなシーンで使う

自分に使うと、ほぼ確実に謙虚さがない人と聞こえる。面接官は欠点を語れる人を探しているので、「完全無欠を目指します」も完璧主義で融通がきかない人と取られるおそれがある。使いやすいのは「完全無欠ではないが」と否定を添え、不足をどう補っているかを語る形である。他人を称える場面でも、持ち上げすぎの印象や皮肉に響くことがあり、スピーチでは物や仕組みの出来栄えに向けるほうが無難である。 書き初めや目標に掲げるなら「完全無欠」を到達点ではなく目指す方向として語り、毎日の具体的な行動を添えると嘘がない。

よくある質問

完全無欠の類義語は?
完璧
完全無欠の由来は?
この語の漢籍上の出典は特定されていない。精選版日本国語大辞典は「かんぜん(完全)」を強めた言い方とし、初出の実例に植木枝盛『尊人説』(1878)の「都て古の聖人賢智者等の言行を以て完全無欠のものとなし」を挙げる。
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