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「他山の石」の意味と使い方・例文・「反面教師」「対岸の火事」との違いまとめ

投稿日:2017年12月24日 更新日:

<この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です>

「他山の石」(読み方:「たざんのいし」)という言葉は、「~を他山の石とする」などの形でよく用いられています。

とはいえそれほど頻繁に用いられる語ではなく、具体的にどのようなことを表すのか、もしくは近い意味のある「反面教師」「対岸の火事」といった語とどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「他山の石」の意味と使い方、また「反面教師」「対岸の火事」と比較してそれぞれの違いを説明していきます。

 

「他山の石」の意味と使い方・例文・「反面教師」「対岸の火事」との違い

それでは、以下に「他山の石」の意味と使い方、また「反面教師」「対岸の火事」との違いを説明します。

 

意味

まず、「他山の石」には以下のような意味があります。

他のいかなるつまらない物事でも、自分の反省・修養の役に立つということ。

出典:明鏡国語辞典「他山の石」

つまり、「たとえそれが取るに足りないものであっても、自分の人格を高めるために役立てることができる他人の良くない言動」を表す語となっています。

 

使い方・例文

次に、「他山の石」の使い方を例文を使って見ていきます。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

  • 「友人が意識せずに使っている間違った敬語の使い方を他山の石として、自身の言葉遣いを見直す」
  • 「目上の相手であっても砕けた態度で接し上司からの心象を損ねている同僚の態度を他山の石として自身の振る舞いを改めた」
  • 「しょっちゅう残業をしている同僚の業務が効率の悪い仕事振りを他山の石とする」
  • 「顧客情報を流出した他社の事例を他山の石として、自社の個人情報の管理体制を見直す」

 

「反面教師」「対岸の火事」との違い

では次に、「反面教師」「対岸の火事」との違いについて見ていきます。

まず、これらの語には以下の意味があります。

悪い見本として反省や戒めの材料となるような人物や事柄。

出典:明鏡国語辞典「反面教師」

(川向の火事はこちら岸に飛び火する心配がないことから)自分には関係なく少しも痛痒(つうよう)を感じない物事のたとえ。

出典:精選版 日本国語大辞典「対岸の火事」

そして、これらの語と「他山の石」の使い方を比較すると以下のようになります。

  • 「反面教師」:「仕事を覚えるよりも上司に媚びを売ることばかりに必死な同僚を見て嫌気がさし、彼を反面教師として自分の振る舞いを省みようと心に誓う」(仕事を覚えるよりも上司に媚びを売ることばかりに必死な同僚を見て嫌気がさし、彼を悪い手本としてそのようにならないように自分の振る舞いを省みるよう心に誓う)
  • 「対岸の火事」:「寄らば大樹の陰で大企業に就職した知人がリストラで再就職に苦戦しているという噂を耳にしたが、企業に雇われることを辞めてフリーランスとなった自分にとっては対岸の火事だった」(寄らば大樹の陰で大企業に就職した知人がリストラで再就職に苦戦しているという噂を耳にしたが、企業に雇われることを辞めてフリーランスとなった自分にとっては全くの他人事だった)
  • 「他山の石」:「人手不足で長時間労働を強いた結果、ブラック企業と揶揄される他社の状況を他山の石として労働環境の改善を図る」(人手不足で長時間労働を強いた結果、ブラック企業と揶揄される他社の状況を他山の石として労働環境の改善を図る)

つまり、「反面教師」は「悪い手本として見習うべき人や事柄」、「対岸の火事」は「自分には関係のないこと」、「他山の石」は「自身の修養に役立つ(失敗などの)他人の言動」を表すというニュアンスの違いがあります。

 

まとめ

以上、「他山の石」の意味と使い方、「反面教師」「対岸の火事」とに違いについてまとめました。

この言葉は「他人の言動を手本にする」といった意味で誤用されることもあるようですが、本来そうした使い方をする語ではなく、「自分の人格を高めるのに役立つ、他人の失敗などの良くない言動」を表し、他人の失敗などから学ぶことについていう場合に「~を他山の石とする」といった形で用います。

また「反面教師」にも近い意味がありますが、この場合は「悪い見本となる人や事柄」を表し、そうならないようにしようとあえて手本にするような人物や物事についていう場合に用います。

そして「対岸の火事」は自分には関係のないこと、他人事のことをいい、他とは異なる意味があるため、場面に応じて使い分けることができます。

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