「忖度」の意味と使い方・例文・「慮る」「思い遣る」との違いまとめ

2017年12月2日

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「忖度」(読み方:「そんたく」)という言葉は、「心情を忖度する」「意図を忖度する」などの形でよく用いられています。

しかしながら、日常的に頻用する類の語ではないため、具体的にこの言葉がどのようなことを表すのか、もしくは近い意味のある「慮る」「思い遣る」といった語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「忖度」の意味と使い方、また「慮る」「思い遣る」と比較して、それぞれの違いを説明していきます。

 

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「忖度」の意味と使い方・「慮る」「思い遣る」との違い

それでは、以下に「忖度」の意味と使い方、また「慮る」「思い遣る」との違いを説明します。

 

意味

まず、「忖度」には以下の意味があります。

他人の気持ちをおしはかること。

出典:明鏡国語辞典「忖度」

つまり、「(何らかの事実をもとにして)他人の心中や考えなどを想像する、推測する」ことを表す語となっています。

 

使い方・例文

次に、「忖度」の使い方を例文を使って見ていきます。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

  • 「息子を亡くしたばかりの彼女の心中を忖度する」
  • 「今のままでは彼は部長と部下との板挟みだ。周囲はもっと彼の心情を忖度するべきだろう」
  • 「ただお客様からの質問に答えるのではなく、時にはその裏にある意図を忖度することも必要だ」
  • 「彼女と別れたばかりの彼の気持ちを忖度して、飲み会の話は伏せてしばらくそっとしておくことにした」

 

「慮る」「思い遣る」との違い

次に、「忖度」と似た意味がある「慮る」「思い遣る」との違いについて見ていきます。

 

「慮る」「思い遣る」の意味

まず、「慮る」「思い遣る」には、以下の意味があります。

周囲の状況や将来に目を向けて、深く考える。おもんばかる。

出典:明鏡国語辞典「慮る」

他人の身の上や立場になって親身に考える。同情する。

出典:明鏡国語辞典「思い遣る」

つまり、「慮る」は「周囲の状況などについてよく考える、あれこれと考えを働かせること」、「思い遣る」は「他人の立場になってその人の気持ちや状況などを推測して配慮したり、同じような気持ちを感じたりすること」を表す語となります。

 

「忖度」との比較

それでは、上記の点を意味を踏まえて、「忖度」と「慮る」「思い遣る」を比較すると以下のようになります。

  • 「忖度」:「彼女は離婚した後も普段と変わりなく明るく振る舞っていたため、同情されることを嫌う彼女の心を忖度して、あえてその話題には触れなかった」(彼女は離婚した後も普段と変わりなく明るく振る舞っていたため、同情されることが嫌いな彼女の気持ちを推し量り、あえてその話題には触れなかった)
  • 「慮る」:「彼の家庭の事情を慮って休職を提案する」(彼の家庭の事情についてよく考えて休職を提案する)
  • 「思い遣る」:「離婚したばかりの彼女の気持ちを思い遣る」(離婚したばかりの彼女の心中に同情する)

つまり、「忖度」は「相手の気持ちを推測する、推し量ること」、「慮る」は「(相手の状況などを)よく考えること」、「思い遣る」は「相手の立場になって気持ちを考えて配慮する、同情する」というニュアンスの違いがあります。

そして、たとえば「忖度」は相手が置かれている状況や様子などからその心中を推測する、もしくは相手の心中を察した上でそれに沿った行動を取るような場面について述べる場合に用います。

それに対して、「慮る」は周囲のことをよく考える、もしくはよく考えた上で何らかのアドバイスをする、取り計らうといった場面、また「思い遣る」は、相手の心情を汲むというニュアンスがあるため、たとえば苦しい状況にある相手に対して同情を寄せる、もしくは相手の身になって気持ちを考えて配慮をする場面で用いることができます。

 

まとめ

以上、「忖度」の意味と使い方についてまとめました。

この言葉は「他人の心中などを推測すること」を表します。

また「慮る」「思い遣る」といった語も近い意味がありますが、これらは「周囲の状況などをあれこれと考える」「同情する」といったように異なるニュアンスがあるため、使い方に迷うことがある時には上記のような違いを踏まえて使い分けると良いかと思います。