「普段」の意味と使い方・例文・「いつも」「日頃」との違い
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「普段」(読み方:「ふだん」)という言葉は、「普段の生活」「普段から~する」などの形でよく用いられています。
あらゆる場面でよく使われている言葉ではありますが、近い意味のある「いつも」「日頃」といった語とは具体的にどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。
そこで、ここでは「普段」の意味と使い方、また「いつも」「日頃」との違いを説明していきます。
「普段」の意味と使い方・例文・「いつも」「日頃」との違い
それでは、以下に「普段」の意味と使い方、また「いつも」「日頃」との違いを説明します。
意味
まず、「普段」には以下のような意味があります。
つねひごろ。平生(へいぜい)。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「不断・普段」②
つまり、「いつも、日常、普通の状態」のことを表す語となっています。
使い方・例文
次に、「普段」の使い方を例文を使って見ていきます。
この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
- 「彼は終始笑顔だったが口数は少なく、どこか心ここにあらずのような普段とは違った雰囲気に違和感を覚えた」
- 「彼は試験になると緊張してなかなか普段の力を発揮することができなかった」
- 「健康状態は普段の生活ぶりが物をいうものだ。不摂生な生活は改めたほうが良い」
- 「彼は普段よく喋るほうではないが、酒を飲むとやけに饒舌になる」
「いつも」「日頃」との違い
次に、似た意味のある「いつも」「日頃」との違いについて見ていきます。
まず、これらの語には以下の意味があります。
時と場合にかかわらず(または、ある条件の下で)、常に物事が成立するさま。いかなる時も。どういう場合も。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「いつも(〈何時〉も)」①
- かなりの日数。幾日も。
- 今日まで何日もの間。
- 平生。普段。いつも。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「日頃」
そして、これらの語と「普段」の使い方を比較すると以下のようになります。
- 「いつも」:「彼は健康のために朝いつも同じ時間に起きるようにしている」(彼は健康のために朝常に同じ時間に起きる生活を続けている)
- 「日頃」:「まとまった休暇を取って海外旅行に行き、日頃の疲れを癒やした」(まとまった休暇を取って海外旅行に行き、以前からの疲れを癒やした)
- 「普段」:「彼は仕事の効率アップを意識して、普段からデスク周りを整理整頓してきれいな状態で作業をするようにしている」(彼は仕事の効率アップを意識して、特別なことがなくても通常時からデスク周りを整理整頓してきれいな状態で作業をするようにしている)
つまり、「いつも」は「常に(ある状態が続くこと)」、「日頃」は「以前から、長らく」、「普段」は「(特別ではない)通常、普通の状態」を表すというニュアンスの違いがあります。
まとめ
以上、「普段」の意味と使い方、「いつも」「日頃」との違いについてまとめました。
この言葉は「常日頃、平生」を表し、特別ではない普通の状態についていう場合に「普段の生活」「普段から~する」といった形で用いられています。
また「いつも」「日頃」といった語も同じような意味ではありますが、「いつも」は「時と場合にかかわらず」、つまり「常にずっとそうであること」、そして「日頃」は「長らく、以前からそうであること」をいい、「いつも6時に起きる」(常に6時に起きる)「日頃のストレス」(以前からのストレス)といったように用いることができます。
それぞれニュアンスが異なるため、場面に応じて意識して使い分けると良さそうです。
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